世界経済の枠組を根底的に変えた原因

2011.12.30

先進国をベースにした多国籍企業のこうした展開は、低コスト生産を武器にして推進され、世界的規模での価格引下げ、価格破壊をひきおこしつつある。これは直接投資が単に活発になったというていどの量的変化をこえている。それは世界経済がグローバル化の歴史的新段階に入ったという質的変化を示唆している。すなわち、冷戦の終焉によって旧自由主義圏と旧共産・社会主義圏の経済が合流したことが世界経済の枠組を根底的に変えたのである。

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それでなくても国内の高コストに悩む日本の輸出企業にとって、世界レベルでの裏庭戦略はその存立基盤を崩壊させる危険がある。こうした状況の中で有力な企業は低コストを求めて海外直接投資を進め、しだいに企業の軸足を海外に移してゆくことになるだろう。それは良好な雇用機会が海外に流出し、また日本国内の産業構造が空洞化する危険をも内包している。国内にとどまって付加価値と利益をあげる企業となるためには、こうした新しい企業環境の下で、相当に思い切った企業のシステムや制度、そして戦略と体質の改革をはからなくてはならないだろう。それは当然、企業の賃金や雇用、そして人材開発などにも大きな影響を及ぼさないわけにはいかない。





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